2011年7月10日ファミリーフェスティバル

 

天国を開く門真の家庭

今日はお忙しい中にもかかわらず高山教会・ファミリーフェスティバルにお越しいただき有難うございます。

今日はファミリー・フェスティバルということで、発表を通して普段見ることができない兄弟姉妹の側面が見えるんじゃないかと思ってとても楽しみにしてきました。日頃の練習の成果が発揮されておられるように感じます。

さて演奏の合間を縫って少しだけお話しさせていただきます。内容は「天国を開く門 真の家庭」という題目です。

キーワードは「天国」と「真の家庭」です

誰でも死んだら天国に行きたいと思っていらっしゃると思います。死んだら地獄に行くんだと決意して努力している人は少ないと思います。

いや、死んだらどうなるかわからないから、それよりも今が幸せであればよいと考える方も多いと思います。今までは宗教と言えば、ご利益(りやく)信仰だったり、来世(らいせ)の極楽を願って信仰することも多かったと思います。

よくばりな話ですが、この世も幸せ、あの世も極楽が一番いいですね。

しかし、そううまくいくでしょうか?それを可能にするのが、「天国を開く門 真の家庭」です。「真の家庭」です。だからこの「天国」とは死んでから行くところだけでなく、生きているときも含めてのことです。よく「天国」の生活は衣食住が満たされて、健康で、愛情に満ちた所だといいます。健康やお金も重要ですがもっと「天国生活」で必要なものはやはり「人間関係」ですね。人間関係が円満で愛情に満ちていることが天国で最も重要な要素だと言えます。

それで、地上に天国を築くとすれば真の家庭を築く必要があると言います。ただの家庭ではなくて、家庭の前に「真(まこと)」という字がついています。「真の家庭」とはどのような家庭だと皆様は思われますか?高山市には数万世帯があると思いますが真という字がついた家庭はあるかということです。私たちが考える「真の家庭」というのは親子関係、夫婦関係、兄弟の関係が円満であるということです。この三つの関係が「一点で結ばれている家庭」を真の家庭と呼んでいます。この中心点が異なれば親子の関係(上下)、夫婦の関係(左右)、兄弟の関係(前後)の均衡がみな崩れるのです。上・下・左・右・前・後そして一つの中心点まで合わせると全部で七数になります。このように七数になるというのは、正に神様を中心として、完全な真の愛で一つになり、すべてが完全に球形となって、調和と統一を実現する家庭になるという意味です。私たちがよく「ラッキーセブン」と言うのも、このような観点において一理あるのです。真の愛が永遠に変わらぬ限り、この中心核も変わらずに永遠に回るようになり、真の家庭理想が実現するようになります。

 もう少しわかりやすく話すと、真の家庭は、夫と妻、父母と子女、兄弟姉妹がお互いに為に生きて愛する所です。さらには、夫は妻を神様のように愛し、妻は夫を神様のように尊敬する所です。夫は父の代身あり兄の代身なので、血のつながった父を捨てることができず、また兄を捨てることができないように、夫を捨てることはできないのです。妻もやはり同じです。ですから、「離婚」という言葉はあり得ません。このようにお互いを絶対的な存在として暮らす所が、真実の愛にあふれた真の家庭です。

家庭というのは、人類愛を学び教える学校です。父母の温かい愛を受けて育った子供は、外に出ていけば家で学んだとおりに、困っている人を愛の心で助けるでしょう。

また、兄弟姉妹の間で、情け深い愛を分かち合って育った子供は、社会に出て隣人と厚い情を分かち合って生きていくでしょう。愛で養育された人は、世の中のどんな人でも家族のように思うものです。自分の家族のように思って人に仕え、人に自分のものを分けてあげる愛の心は、真の家庭から始まります。

家庭が大切なのは、もう一つ理由があります。家庭は世界に拡大するから大切なのです。真の家庭は、真の社会、真の国家、真の世界の始まりであり、平和世界、神の国の出発点です。父母は、息子・娘のために骨が溶けてなくなるほど働きます。しかし、単純に自分の子供ばかり食べさせようと働くのではありません。あふれるほど愛を受けた人は、人のために、神様のために働くことができます。

家庭はあふれるほど愛を与え、また与える所です。家庭は、家族を包む囲いであって、愛を閉じ込める所ではありません。かえって家庭の愛は、外にあふれ出て、絶えず流れていかなければなりません。いくら愛があふれ出ても、家庭の愛は渇くことがありません。神様から受けたものだからです。神様から与えられた愛は、いくら掘り出しても底が見えない愛、いや掘れば掘るほどもっと澄んだ泉があふれ出てくる、そのような愛です。そのような愛を受けて育った人は、誰でも真の人生を生きることができるのです。

このように家庭は天国を築き、入るための最小単位の「修練所であり教材」です。そこには、祖父母、父母、夫婦、兄弟姉妹がいます。

個人における上下、左右、前後の関係も家庭や国や世界の問題を扱うことも公式は一つです。

世界のどこに行ってもおじいさんの年齢の人に会うとき、その人を自分のおじいさんのように愛する人は天国を築く人です。自分の父母のような年齢の人に会って、その人を自分の父母のように愛せる人はどこに行っても通じ、天国を築く人です。万国の若者を自分の子女だと思う心をもてば天国のどこでも通じ、やはり天国を築く人です。上下、左右、前後が真の愛で調和、統一されている人と家庭から天国がつくられます。

家庭は三時代が結集しています。父母は過去を代表し、夫婦は現在を代表し、子女は未来を代表します。この三つ、父母、夫婦、子女が愛で結束した家庭は絶対的で滅びません。発展するのみです。これを真の家庭といいます。

家庭を拡大すれば世界です。天国とは自分の家庭のように世界の人々を愛せるところが天国であり、そのような人が天国の民です。天国は家庭を立体的に拡大させただけであって、家庭圏を離れたものではありません。

家庭は良いところです。お母さん、お父さんがいるから良いところです。姉、兄、弟、妹がいるから、親戚もいればもっと良いところです。だから故郷を離れれば懐かしく思います。

私が今日、お話しているのは死んでから天国に行くというのではなく、生きている間に天国をつくることを言っているのです。地上に天国をつくるには、どうしても真の家庭が必要だということです。もっと欲を言えば親戚も、友達も、日本人ばかりではなく外国人との間にも真の愛の関係を築けたならば、そこがもっと大きな天国になります。人類の願いは共通して、幸福と平和であります。その幸福と平和はまず真の家庭から出発する必要があります。

今まで地上に天国を見いだせなかったのは、地上に真の家庭が現れなかったからであります。

有史以来、義人・聖人と言われる方がたくさん現れ、偉大な功績を残してきましたが、真の家庭は完成できませんでした。人間として目標となる人物にはなりましたが、真の夫婦・真の父母・真の家庭のモデルにはなれませんでした。

しかし、私が尊敬してやまない文鮮明先生ご夫妻は真の夫婦、真の父母の域を完全に勝利されました。それ故、私たちは普段、「真のご父母様」とお呼びしています。今でも91歳と68歳の年齢にもかかわらず、人類が抱えている根本問題に取り組んで「東奔西走」しておられます。真の夫婦、真の父母、真の家庭の絶対的モデルとして立って下さっています。

私たち夫婦もそれに近づけるように努力しています。東日本大震災で被害に遭われた方々も共通して言われるのが家族の絆の大切さを改めて実感したと言われます。家庭の大切さはわかっているようでないがしろにしていることも多いと思います。夫や妻のありがたみを忘れがちになっていることもあります。今日は「真の家庭」という言葉を覚えて頂いて、「真の家庭」を築くにはどのようにしたらよいか、いつか「真の家庭」について学べる機会を持つことができるように願いながら私の話を終わらせていただきます。ゆっくり楽しんでいってください。どうもありがとうございました。